11月25日に純碁の研修会・講演会のため王銘琬九段に富山に来ていただきました。様子をご紹介します。
今回は、廣田会長に記事を書いていただきましたよ
王銘琬九段と碁縁があり、富山に来ていただいた。
11月25日午後から4時間にわたり、めいえん先生の「講演会+研修会+懇親会」が行われた。
「先生、初めまして。今日は先生のことをなんてお呼びしたら良いですか」
「めいえんでいいですよ。最近は棋士のことを(テレビなどでは)先生と言ったらいけないんですよ」
「そうなんですか」で、小生も含めてほとんど全員の方が初めてお会いすることもあり、親しみを込めて「めいえん先生」と呼ばせていただくことにした。
講義の内容は、前半は「碁を打てないとは言わせない」の衝撃的な見出しが印象的な「純碁」の紹介と
後半は「AI囲碁の進化と人間との関係」についてである。
参加者は、約30名。主に、学校や公民館などで、子供たちへの指導されている方々が主だった。
「子供たちに、囲碁の面白さを伝えたい。しかし、(限られた時間の中で)なかなかうまくいかない。何か良い方法はないものか」
これは、きっと全国で指導に当たられている方々の共通の悩みだと思う。当県でも例外ではない。
せっかく囲碁の世界を覗いてくれた子供たちになんとか楽しませてやりたい。出来ればたくさんの囲碁仲間と出会い、生涯の趣味にしてほしい。
皆さんそう思っていることだ。でも実際行ってみると簡単ではない、どうしたら。指導者のための勉強会は、いつだって行いたかったし
それがめいえん先生を迎えてできたことは幸運なことだった。
「今、最も情熱を傾けられる趣味が出来た。棋士になって、最も嬉しいことが純碁の普及」と語るめいえん先生の講義は、とても熱いものだった。
「10分で囲碁が一局打てる」「90代の方々も純碁を楽しめます」「一億人がすべて囲碁が打てるようになる」
次から次と先生の話はとどまることを知らない。
「大学教授たちは、僕は頭が悪いから碁が打てない、と言います^^」では僕ら囲碁をする人たちはそんなに頭が良いのだろうか、つい笑ってしまった。
みなさんも、真剣そのもの、かわいい子供たちの為にも少しでも限られた時間の中で、(効率よく教えるための)ヒントがほしいのだ。
「純碁の計算方法は日本古来の数え方で、まさしく囲碁そのもの。おそらくは紫式部たち(の時代)は純碁をしていたと思われる、地の計算をするようになったのはもう少し後。」
ここは特に興味深く伺った。純碁の内容については、これから徐々に広まっていくなかで、少しずつでも、みなさんに理解されていくのではないだろうか。
そして、質疑応答が始まる。悩みは共通だ。
「ルールの説明の後、石取りゲームまでは楽しませることができるが、二回目、三回目、四回目と続ける中で、どう教えたら良いか?
コーチは6人いて、(教え方について)議論するのだけど、なかなか良い方法が見つからない」
「一回45分のクラブの時間では限度がある。最大の難関の「陣地」の伝え方が悩みだ。覚えれないと、(石取りゲームの時はあんなに活発だった子供たちも)だんだん元気がなくなってくる」
など。あるいは
「AI囲碁が出てきて、以前良いとされていた打ち方が良くないとされて、どう教えたら良いかわからなくなりました」
「純碁は試したことがあるけれど、いつ陣地に移行すれば良いのか」などなど。
めいえん先生は一つ一つ丁寧に答えられていく。
「これまでは、ルールを伝えた後は、すぐにスキー場の上級者コースを楽しみなさいと言われてきたイメージがあります。
でも緩斜面のあの緩やかなスロープでも囲碁は十分に楽しめるのです。一、二回滑ったからと言って、すぐに上級者コースへ行くのは大変だし危険です。
純碁は、初級者コースなので、無理なくだれもが楽しめるのです。すぐに急斜面に行かなくても、そこで楽しんで、子供たちが望むまで待てばよいのです。」
「早く囲碁が打てるようにしてやりたい」
「勝てるようにしてやりたい」
「限られた時間の中でも、何とか上手にしてやりたい」 そんな気持ちが、つい、テクニックをたくさん教えようとしたり、一線に石を置き始めると
「それじゃ陣地は出来ないよ。もっと広いところあるだろう」とつい厳しい口調になりがちなのは、指導者の皆さんも経験の中で十分わかっているのだ、でもつい・・・。
最初の2時間があっという間に経過する。この時間で、みなさんの悩みが解決したわけではない。
それでも「同じ悩みを抱えているんだな。技術的なことは、ゆっくり伝えていくことにして、まずは囲碁の時間を楽しいものにしていかないといけないことが分かった気がする。
純碁やオセロもやってみるかな。(教えようとしないで)子供たちと一緒に遊ぶことならできる」
との声も聞かれた。それぞれのみなさんに成果があがることを願っているが、次回の研修会に期待したいと思う。
後半のAI囲碁のお話や、夜の懇親会まで、8時間に及んだが、一人一人との「一碁一会」を大切にするかのようにめいえん先生にはとても精力的かつ丁寧に対応していただいた。
この碁縁を生かして、今後も支部連合会が目指す
「県内すべての学校で囲碁が楽しめるように」
そして「サッカーや野球のように囲碁少年少女団を結成し、学校間の交流戦が定期的に行われる日が来るように→夢は東京ドームでの全国囲碁少年団交流会(強さは二の次三の次)」
これからもみなさんと力を合わせて、一歩ずつでも進んでいきたいと思う。
追 奥様も純碁のお手伝いをされているとのこと、とってもチャーミングな方でした。
滞在を一日伸ばされて、富山を観光された由、帰り際に、とんぼに立ち寄っていただいたことは僥倖でした。めいえん先生と奥様のこれからのご活躍を願っております。
県支部連合会
廣田 徹
夜の懇親会の様子
めいえん先生、貴重なお時間ありがとうございました
記事・写真 風
写真 (嫁さんの気性を予報できない)気象予報士
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今回は、廣田会長に記事を書いていただきましたよ
王銘琬九段と碁縁があり、富山に来ていただいた。
11月25日午後から4時間にわたり、めいえん先生の「講演会+研修会+懇親会」が行われた。
「先生、初めまして。今日は先生のことをなんてお呼びしたら良いですか」
「めいえんでいいですよ。最近は棋士のことを(テレビなどでは)先生と言ったらいけないんですよ」
「そうなんですか」で、小生も含めてほとんど全員の方が初めてお会いすることもあり、親しみを込めて「めいえん先生」と呼ばせていただくことにした。
講義の内容は、前半は「碁を打てないとは言わせない」の衝撃的な見出しが印象的な「純碁」の紹介と
後半は「AI囲碁の進化と人間との関係」についてである。
参加者は、約30名。主に、学校や公民館などで、子供たちへの指導されている方々が主だった。
「子供たちに、囲碁の面白さを伝えたい。しかし、(限られた時間の中で)なかなかうまくいかない。何か良い方法はないものか」
これは、きっと全国で指導に当たられている方々の共通の悩みだと思う。当県でも例外ではない。
せっかく囲碁の世界を覗いてくれた子供たちになんとか楽しませてやりたい。出来ればたくさんの囲碁仲間と出会い、生涯の趣味にしてほしい。
皆さんそう思っていることだ。でも実際行ってみると簡単ではない、どうしたら。指導者のための勉強会は、いつだって行いたかったし
それがめいえん先生を迎えてできたことは幸運なことだった。
「今、最も情熱を傾けられる趣味が出来た。棋士になって、最も嬉しいことが純碁の普及」と語るめいえん先生の講義は、とても熱いものだった。
「10分で囲碁が一局打てる」「90代の方々も純碁を楽しめます」「一億人がすべて囲碁が打てるようになる」
次から次と先生の話はとどまることを知らない。
「大学教授たちは、僕は頭が悪いから碁が打てない、と言います^^」では僕ら囲碁をする人たちはそんなに頭が良いのだろうか、つい笑ってしまった。
みなさんも、真剣そのもの、かわいい子供たちの為にも少しでも限られた時間の中で、(効率よく教えるための)ヒントがほしいのだ。
「純碁の計算方法は日本古来の数え方で、まさしく囲碁そのもの。おそらくは紫式部たち(の時代)は純碁をしていたと思われる、地の計算をするようになったのはもう少し後。」
ここは特に興味深く伺った。純碁の内容については、これから徐々に広まっていくなかで、少しずつでも、みなさんに理解されていくのではないだろうか。
そして、質疑応答が始まる。悩みは共通だ。
「ルールの説明の後、石取りゲームまでは楽しませることができるが、二回目、三回目、四回目と続ける中で、どう教えたら良いか?
コーチは6人いて、(教え方について)議論するのだけど、なかなか良い方法が見つからない」
「一回45分のクラブの時間では限度がある。最大の難関の「陣地」の伝え方が悩みだ。覚えれないと、(石取りゲームの時はあんなに活発だった子供たちも)だんだん元気がなくなってくる」
など。あるいは
「AI囲碁が出てきて、以前良いとされていた打ち方が良くないとされて、どう教えたら良いかわからなくなりました」
「純碁は試したことがあるけれど、いつ陣地に移行すれば良いのか」などなど。
めいえん先生は一つ一つ丁寧に答えられていく。
「これまでは、ルールを伝えた後は、すぐにスキー場の上級者コースを楽しみなさいと言われてきたイメージがあります。
でも緩斜面のあの緩やかなスロープでも囲碁は十分に楽しめるのです。一、二回滑ったからと言って、すぐに上級者コースへ行くのは大変だし危険です。
純碁は、初級者コースなので、無理なくだれもが楽しめるのです。すぐに急斜面に行かなくても、そこで楽しんで、子供たちが望むまで待てばよいのです。」
「早く囲碁が打てるようにしてやりたい」
「勝てるようにしてやりたい」
「限られた時間の中でも、何とか上手にしてやりたい」 そんな気持ちが、つい、テクニックをたくさん教えようとしたり、一線に石を置き始めると
「それじゃ陣地は出来ないよ。もっと広いところあるだろう」とつい厳しい口調になりがちなのは、指導者の皆さんも経験の中で十分わかっているのだ、でもつい・・・。
最初の2時間があっという間に経過する。この時間で、みなさんの悩みが解決したわけではない。
それでも「同じ悩みを抱えているんだな。技術的なことは、ゆっくり伝えていくことにして、まずは囲碁の時間を楽しいものにしていかないといけないことが分かった気がする。
純碁やオセロもやってみるかな。(教えようとしないで)子供たちと一緒に遊ぶことならできる」
との声も聞かれた。それぞれのみなさんに成果があがることを願っているが、次回の研修会に期待したいと思う。
後半のAI囲碁のお話や、夜の懇親会まで、8時間に及んだが、一人一人との「一碁一会」を大切にするかのようにめいえん先生にはとても精力的かつ丁寧に対応していただいた。
この碁縁を生かして、今後も支部連合会が目指す
「県内すべての学校で囲碁が楽しめるように」
そして「サッカーや野球のように囲碁少年少女団を結成し、学校間の交流戦が定期的に行われる日が来るように→夢は東京ドームでの全国囲碁少年団交流会(強さは二の次三の次)」
これからもみなさんと力を合わせて、一歩ずつでも進んでいきたいと思う。
追 奥様も純碁のお手伝いをされているとのこと、とってもチャーミングな方でした。
滞在を一日伸ばされて、富山を観光された由、帰り際に、とんぼに立ち寄っていただいたことは僥倖でした。めいえん先生と奥様のこれからのご活躍を願っております。
県支部連合会
廣田 徹
夜の懇親会の様子
めいえん先生、貴重なお時間ありがとうございました
記事・写真 風
写真 (嫁さんの気性を予報できない)気象予報士
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