今夏に行われた第45回全国高等学校囲碁選手権大会全国大会での富山県勢の活躍をご紹介します。
ご存じの方もおられるかと思いますが、富山県勢は男子、女子とも、予選リーグを突破し見事5位入賞を果たしました 男子・女子の同時入賞は富山県では初めてだそうです。
大会の様子を男子団体で出場された富山中部高校の顧問である森山先生にまとめていただきました。想いのこもった記事になっておりますのでぜひご一読を。
-------------------------------------
8月17日から19日にかけて東京の日本棋院で第45回全国高等学校囲碁選手権大会全国大会がありました。
県勢は男子団体に春の選抜2位の富山中部高校が、女子団体に高岡高校が個人戦に各校のメンバーが出場しました。
コロナ禍で、緊急事態宣言中の東京滞在ということで、各校部員と顧問共々、参加はギリギリの判断。桑原君は移動中、消毒液を携帯していました。
食事もコンビニとテイクアウト、移動はタクシー。東京を感じたのは宿から見えるスカイツリー、両国国技館くらい(写真なくてすいません)かも。
富山中部の下馬評の高さは想定通りでしたが、高岡も優勝争いをするとの予想があり、かなり期待を持ちながら参戦。
今年は、三密対策としてほとんど会場には入れず囲碁風景の写真はほとんど撮れません。
★予選結果
男子 中部(桑原、角井、橋本和)
3-0広島学院
3-0橘(静岡)
3-0札幌北
女子 高岡(坂井、荒井、緑)
2-1関西大倉(大阪)
3-0松商学園(長野)
関西大倉は選抜大会3位の実力校。高岡もすごいし、予想サイトもすごい。
男子は、ほぼ問題なく予選通過。
和志曰く「全国大会の初戦全敗のジンクス破りました」
桑原曰く「まだ先は長い。勝負はこれからです」
2人とも高校選手権こそ初めてだが、何回も全国大会を経験しており、安心して見ていられる。
さあ、決勝トーナメント。抽選の結果、男子は初戦で開成
総合文化祭個人6位の野波君が副将、団体2位メンバー犬丸君が主将。本校桑原君、角井君との力関係が注目。角井君にとっては総文祭のリベンジマッチ。
女子は愛知の南山女子。選抜2位の実力校。高岡の有段者がどこまで戦えるかがポイント。
★準々決勝
富山中部 0-3 開成
高岡 1-2 南山女子
会場に近づけず、彼らの言葉を思い出すしかないのですが、角井君は4目半だっけ。総文祭よりは惜しかったようですが・・・リベンジならず。桑原君は「最後に押さえてなかったところがあって、急所に打たれて・・・」の話をタクシーや新幹線で3回は聞いたし、夜に留守部隊の中松君と検討会もしたらしい。悔しかったね。
★5~8位決定戦
富山中部3-0 筑波大付属駒場
高岡3-0 那覇国際
女子は少し力の差があったようで、完勝。乱戦となった三将戦を見守る主将副将の姿が微笑ましかった。緑さんも先輩の意地で勝ち切りました。男子は、さらっと書きますが東京代表相手に3勝はきっとすごい。
★5位決定戦
富山中部2-1丸亀(香川)
高岡2-1鶯谷(岐阜)
一晩を経て、団体の最終試合。角井君、緑さんはおそらく高校の最終戦。男子は香川だし、と思っていたが、佐溝兄弟が全国大会の常連で強力らしい。まずは、予定通り和志が1勝。先輩をしっかり支える良い後輩だ。来年は県の柱に。
そして、競り合いの中、2目半だっけ、角井君が佐溝弟に競り勝ち5位獲得。
女子も荒井さん、坂井さんが2勝。結局坂井さんは団体戦全勝。
県内の最高位ではないが、現行の枠抜け形式になってからは初の決勝トーナメント進出。
しかも男女同時。同順位。
廣田会長、下島プロをはじめ、多くの方の長年の悲願であり、高校は最後に
のっかっただけでジュニアからの指導の成果でしょう。
そして、男子に関しては、この大会のメンバー選出に際し、厳しい校内選考の末、選手に慣れず留守舞台となりながら見送りに来てくれた選抜大会メンバーの中松部長、冬の北信越大会メンバーの山海君、さらに強化練習を中心となって動いてくださった宮崎さん、指導コーチの谷村さん、塚田さん、廣瀬さん、要明さん、川腰さん、さらには小中学校を支えて下さった各先生方など、言い出したらきりがありません。
私は、引率教員として、全国の強豪たちと渡り合う場面を見ることができ、本当に貴重な体験をさせて頂きました。
★個人戦
男子 桑原2勝1敗
女子 坂井2勝1敗
荒井0勝3敗
坂井さんは最後の枠抜け戦で今分さんに敗北。
彼女は団体優勝の花園高校の主将で、今分太郎プロの妹。本人曰く「強かった」。初の全国大会(2年前に女流本因坊戦は出場資格がありながら大会中止となった)で、課題以上に手応えを掴んだことでしょう。ここからの山は1つ1つ険しく、簡単ではありません。ライバル校ですが、応援しますよ。中部高校の成果を越える日がきっとくるでしょう。
桑原君は団体優勝の前橋高校の生徒に敗北。でも、敗戦後、夜遅くまで灘高生にも開成高生にも臆せず、単身でコミュニケーションを取りに行く姿、プロになって、10年後に囲碁フォーカスに出てほしいくらい。彼らとの再戦は大学入学後に期待しよう。
1,2年生による次の大会は11月の秋季高校、12月の北信越を経て、3月に高校選抜(大阪)と続きます。本校はしばらく団体戦に出場できませんが、今後も高校囲碁への変わらずご支援をお願いします。
記事・写真:富山中部高校 囲碁部顧問 森山道
編集: hide
ご存じの方もおられるかと思いますが、富山県勢は男子、女子とも、予選リーグを突破し見事5位入賞を果たしました 男子・女子の同時入賞は富山県では初めてだそうです。
大会の様子を男子団体で出場された富山中部高校の顧問である森山先生にまとめていただきました。想いのこもった記事になっておりますのでぜひご一読を。
-------------------------------------
8月17日から19日にかけて東京の日本棋院で第45回全国高等学校囲碁選手権大会全国大会がありました。
県勢は男子団体に春の選抜2位の富山中部高校が、女子団体に高岡高校が個人戦に各校のメンバーが出場しました。
コロナ禍で、緊急事態宣言中の東京滞在ということで、各校部員と顧問共々、参加はギリギリの判断。桑原君は移動中、消毒液を携帯していました。
食事もコンビニとテイクアウト、移動はタクシー。東京を感じたのは宿から見えるスカイツリー、両国国技館くらい(写真なくてすいません)かも。
富山中部の下馬評の高さは想定通りでしたが、高岡も優勝争いをするとの予想があり、かなり期待を持ちながら参戦。
今年は、三密対策としてほとんど会場には入れず囲碁風景の写真はほとんど撮れません。
★予選結果
男子 中部(桑原、角井、橋本和)
3-0広島学院
3-0橘(静岡)
3-0札幌北
女子 高岡(坂井、荒井、緑)
2-1関西大倉(大阪)
3-0松商学園(長野)
関西大倉は選抜大会3位の実力校。高岡もすごいし、予想サイトもすごい。
男子は、ほぼ問題なく予選通過。
和志曰く「全国大会の初戦全敗のジンクス破りました」
桑原曰く「まだ先は長い。勝負はこれからです」
2人とも高校選手権こそ初めてだが、何回も全国大会を経験しており、安心して見ていられる。
さあ、決勝トーナメント。抽選の結果、男子は初戦で開成
総合文化祭個人6位の野波君が副将、団体2位メンバー犬丸君が主将。本校桑原君、角井君との力関係が注目。角井君にとっては総文祭のリベンジマッチ。
女子は愛知の南山女子。選抜2位の実力校。高岡の有段者がどこまで戦えるかがポイント。
★準々決勝
富山中部 0-3 開成
高岡 1-2 南山女子
会場に近づけず、彼らの言葉を思い出すしかないのですが、角井君は4目半だっけ。総文祭よりは惜しかったようですが・・・リベンジならず。桑原君は「最後に押さえてなかったところがあって、急所に打たれて・・・」の話をタクシーや新幹線で3回は聞いたし、夜に留守部隊の中松君と検討会もしたらしい。悔しかったね。
★5~8位決定戦
富山中部3-0 筑波大付属駒場
高岡3-0 那覇国際
女子は少し力の差があったようで、完勝。乱戦となった三将戦を見守る主将副将の姿が微笑ましかった。緑さんも先輩の意地で勝ち切りました。男子は、さらっと書きますが東京代表相手に3勝はきっとすごい。
★5位決定戦
富山中部2-1丸亀(香川)
高岡2-1鶯谷(岐阜)
一晩を経て、団体の最終試合。角井君、緑さんはおそらく高校の最終戦。男子は香川だし、と思っていたが、佐溝兄弟が全国大会の常連で強力らしい。まずは、予定通り和志が1勝。先輩をしっかり支える良い後輩だ。来年は県の柱に。
そして、競り合いの中、2目半だっけ、角井君が佐溝弟に競り勝ち5位獲得。
女子も荒井さん、坂井さんが2勝。結局坂井さんは団体戦全勝。
県内の最高位ではないが、現行の枠抜け形式になってからは初の決勝トーナメント進出。
しかも男女同時。同順位。
廣田会長、下島プロをはじめ、多くの方の長年の悲願であり、高校は最後に
のっかっただけでジュニアからの指導の成果でしょう。
そして、男子に関しては、この大会のメンバー選出に際し、厳しい校内選考の末、選手に慣れず留守舞台となりながら見送りに来てくれた選抜大会メンバーの中松部長、冬の北信越大会メンバーの山海君、さらに強化練習を中心となって動いてくださった宮崎さん、指導コーチの谷村さん、塚田さん、廣瀬さん、要明さん、川腰さん、さらには小中学校を支えて下さった各先生方など、言い出したらきりがありません。
私は、引率教員として、全国の強豪たちと渡り合う場面を見ることができ、本当に貴重な体験をさせて頂きました。
★個人戦
男子 桑原2勝1敗
女子 坂井2勝1敗
荒井0勝3敗
坂井さんは最後の枠抜け戦で今分さんに敗北。
彼女は団体優勝の花園高校の主将で、今分太郎プロの妹。本人曰く「強かった」。初の全国大会(2年前に女流本因坊戦は出場資格がありながら大会中止となった)で、課題以上に手応えを掴んだことでしょう。ここからの山は1つ1つ険しく、簡単ではありません。ライバル校ですが、応援しますよ。中部高校の成果を越える日がきっとくるでしょう。
桑原君は団体優勝の前橋高校の生徒に敗北。でも、敗戦後、夜遅くまで灘高生にも開成高生にも臆せず、単身でコミュニケーションを取りに行く姿、プロになって、10年後に囲碁フォーカスに出てほしいくらい。彼らとの再戦は大学入学後に期待しよう。
1,2年生による次の大会は11月の秋季高校、12月の北信越を経て、3月に高校選抜(大阪)と続きます。本校はしばらく団体戦に出場できませんが、今後も高校囲碁への変わらずご支援をお願いします。
記事・写真:富山中部高校 囲碁部顧問 森山道
編集: hide